とりさえいれば!

飼い鳥のはなし、野鳥のはなし。鳥さえいればいいのだ

ピヨスケくん

今年で9歳になる文鳥ピヨスケくんは、

換羽も季節問わずバラバラに、ハゲをこさえたりして心配な時期を乗り越え、ピカピカになった。

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うちに来てくれた若鳥の頃は30gだったのが、今では25gが平均になってしまったけれど、

これだけ羽が生え揃い、水浴びの水も弾くほどツヤも撥水もよい状態なのはどうしてなんだろう。ピヨスケくんの生命力に感謝する。

 

文鳥は歳を取るにつれ賢くなる、と飼育本に書かれていた。その通り。

秋からが発情期だから、今まさに張り切っている時だ。

朝起きて飼い主の顔を見て、ピョーンとできるだけそばに飛んでくる。

手に載せて挨拶すると「ククク…ポポポ…」と小さな声で話しかけてくる。

手の中に入れるとよりいっそう小さな声でささやくようにおしゃべりする。

私も顔を近づけひそひそとピヨスケくんに話しかける。

手の中に包んだり、顔を近づければ、目をつぶってうっとりした顔をする。

手のひらのくぼみにぴったり収まって、どうぞお好きにしてくださいと言わんばかりだ。

私はピヨスケくんの後頭部から首にかけて、鼻を押しつけ匂いを嗅ぐ。

メープルシロップの香り。

日によって違う。ふかふかとあたたかい香り。

ピヨスケくんは私の鼻息がかかってもうっとりしている。目をつぶる。

 

しばしそうして、飽きてきたらもぞもぞと手のひらから出て、好きな場所へ飛んでいく。(最近は発情期だからか私から離れない)

 

飼い主の動向も表情もよく見ている。

私がごはんを食べれば、同じくごはんを食べる。

視線が合えば、なんとしてもそばに行きたいと止まり木の上でステップする。

 

いろいろ遊んで気が済んだら、ケージの中のお気に入りの場所でほっと一息、羽繕いをして、うとうとする。

 

毎日同じように生きている。

でもピヨスケくんにとって、毎日はきっといつも違う。

ごはんをおいしく食べられて、お水も飲んで、飛びたいと思うところへ飛べて、飼い主のそばにいる。

毎日そうしてくれる。元気で健康でないとできない。

毎日そうしてくれるのを、当たり前だと思っちゃいけないな。

 

ピヨスケくん、今年も健康に誕生日を迎えられるね。

優しい表情を見せてくれてありがとうね。