とりさえいれば!

飼い鳥のはなし、野鳥のはなし。鳥さえいればいいのだ

豊かな朝の川辺

朝、川辺へ歩きに出た。

少年野球チームが朝練をし始めた頃。

 

冬の川辺は渡ってきたカモたちを見られるよいところ。

今日も数羽くらい見られたらいいか、という気持ちでいた。

そうしたら、大豊作だった。おもしろい光景をたくさん見た。

 

川の際を歩いていると、コサギが川面すれすれにサァーッと飛んできた。

首もたたんで脚も引っ込めて、数度の羽ばたきと羽ばたかずに羽を広げたまま飛ぶことを繰り返し、川の流れに沿ってまっすぐ飛ぶ。

コンパクトになったコサギは川の中の魚を見ながら飛んでいるんだろう。

白い羽がまぶしいくらい。

そのコサギ2羽とすれ違い、そのまま上流のほうへ歩く。

 

水道の鉄橋のアーチになったところに、アオサギコサギ、ウがいる。

ウがもう1羽やってきて止まる。

おもむろに羽を横に広げて、WかMのような形になる。

もう朝の仕事を終えたんだろう、獲物を取るために川に潜った羽を乾かしている。今日は朝から快晴で、ひたいにあたる日の光があたたかくて、ウの羽もよく乾きそうだ。

 

川に目を移すと、珍しい、セグロセキレイがいる。(たぶん)

市街地では見ない鳥、というのが通説だけれど、今はそんなことはないのかもしれない。

ハクセキレイよりグレーの部分がぐんと少なくて、ツバメのようにモノトーンのコントラストがハッキリしていてキリリと美しい。

 

また歩き始める。ふと土手を見たらカモたちが食事中だった。わんさかいる。40〜50羽ほどか。みんな、土手の草を食べている。少なくなった青い草を一生懸命食べている。

あまり見たことのない光景だったので、立ち止まりじっと見ていると、見張り役だろう何羽かが私をじっと見る。

ごめんねお邪魔して、と横目で見ながらあわてて先へ進む。

ほとんどがヒドリガモだった。

 

また川へ目をやる。今度はオナガガモが数羽いる。食事中のカルガモの夫婦もいた。

川にいるカモの数のほうが少ない。浮かぶカモたちは、首を羽にうずめて休んでいる。

 

周りの樹々に目を移せばヒヨドリの高い声が響き、スズメも速いスピードで横切っていく。

 

鳥たちは今日もしっかりと生きている。

 

ぱっと見れば静かな風景なのかもしれない。でも私には、動物も植物も、光も空気も水も、うねるように大きく動いているとても豊かな光景に見えた。

目に見える、耳に聞こえるものは極力小さく控えめにしているけれど、見えず聞こえない部分では、絶えずかきまぜられ、踊り、移動する。

冬から春へ、次への準備をしている。

 

とても豊かだ。

 

●見た鳥たち

コサギ

・ウ

アオサギ

セグロセキレイ

オナガガモ

カルガモ

ヒドリガモ 40〜50羽

(・コイ 5匹くらい)

 

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